studio malaparte
<「作者」は「作品」によって(「作品」のために)作られると言える。>(入沢康夫「ボルヘスむだばなし」より)―創造空間は「作者=作家」によって作られるのだろうか。 多元的に決定される作者の位置をめぐって―「作家主義」に抗し―四人の多元的な創造者による徹底討議を行います。 これまで、この問題を一貫して考えてきた詩人・入沢康夫氏を、急遽ゲストに招いた緊急討議!
入沢康夫(いりさわ やすお)詩人 *予定
1931年松江生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、明治大学教授として教鞭を執りながら詩作を行う。作者と話者を峻別し、詩をメッセージから解放して言語の運動性そのものとして提示する詩法で、不確定な現在性との対峙を追求している。またネルヴァルの翻訳や宮澤賢治の研究でも名高い。 主な詩集に『倖せそれとも不倖せ』、『季節についての試論』(現代詩人会H氏賞)、『わが出雲・わが鎮魂』(読売文学賞)、『死者たちの群がる風景』(高見順文学賞)、『漂ふ舟 わが地獄めぐり』(現代詩花椿賞)、『遐い宴楽』ほか。
城戸朱理(きど しゅり)詩人
1959年盛岡生まれ。20歳で「ユリイカ」誌新鋭詩人に選ばれる。同人誌「洗濯船」(82~87年)に参加。94年『不来方抄』で歴程新鋭賞を受賞。詩・詩論・翻訳のみならず、批評・エッセイ・書評と幅広く活動を展開し、日本現代詩の新世代を主導。「戦後詩を滅ぼした若き巨大な詩人」(作家・藤沢周)とも評される。詩集に『非鉄』、『夷秋―バルバロイ』、『千の名前』、『現代詩文庫 城戸朱理詩集』ほか。訳編に『パウンド詩集』ほか。『Edge~未来を、さがす。』、『Edge~今を、いきる。』の企画・監修をつとめる。
大野裕之(おおの ひろゆき)劇団とっても便利主宰
1974年大阪生まれ。京都大学大学院生。映像芸術論・哲学。高校卒業後、単身渡英し本場のミュージカルに魅せられる。帰国後京都大学に入学し、一年後にミュージカル劇団「劇団とっても便利」を旗揚げ。作曲・脚本・演出を行うかたわら、出版や執筆をはじめ、フランスのゴーモン社と直接交渉してゴダール監督の(当時)最新作の上映会を催すなど、多角的に活躍。主な舞台に『バイセクシャルな夕暮れ』、『GOOD MOTHER』ほか。編集・出版に『ゴダールの肖像』、『マルクスの現在』ほか。
宮岡秀行(みやおか ひでゆき)スタジオ・マラパルテ主宰